今日の総合診療セミナー_20170526

今日は中西先生のセミナーからはじまりました。
テーマは「しっしん」です。なぜひらがなかというと、しっしんと言うと失神か湿疹か判断が難しいのを実感してもらい、syncopeと呼びましょうという楽しい話から始まりました。
失神は脳の病気であると考える医師がいまだに多いという話です。頭部CTで異常がないから経過観察はあぶないとのことでした。もし心原性失神ならは5年生存率が約50%とリスクの高いことだと言えます(Soteriades ES, et al. N Engl J Med. 347; 2002:878-5)。失神で経過観察入院とする場合は、モニター心電図をつけることが大切です。実臨床では3日間、モニターをつけていたらある程度、危険な不整脈をひろえるそうです。外来にて経過観察するときも、エコー、ホルター心電図など循環器の疾患の可能性はないか考えていくことが大切です。不整脈、器質的疾患からなる心原性失神、血管迷走神経性失神、状況失神、頸動脈洞症候群からなる神経調整性失神、自律神経障害、循環血液量減少からなる起立性低血圧による失神などさまざま失神をわかりやすく教えてもらいました。急性出血は血液検査で異常を認めないことがあることも注意が必要です。いずれにせよ、やはり大切なのは病歴、身体所見であることを教わりました。

研究室配属の学生さんの研究の進捗状況を伝えてもらったあと田畑による家庭医療のセミナーをしました。実際に相談を受けた患者さんの症例を提示し、家庭医療ではどう関わっていくかと話しました。73歳の食欲不振で救急搬送された患者さんです。食欲不振は消化器疾患、悪性腫瘍、感染症、精神疾患、薬物、妊娠などを軸に鑑別疾患をあげます。喀痰グラム染色のみかた、NACAPの原因菌、抗生剤の使い方などを話しました。そして患者さんと相談するときのラポール形成の仕方について一緒に学びました。今回の症例で私が使ったのはLEARNのアプローチです。Listen(共感をもって患者の問題に対する認識を聴き)、Explain(医師の認識を説明し)、Acknowledge(共通点と相違点を認識し、相談する)、Recommend (相談した結果できた方針を勧め)、Negotiate(実施できるように患者と交渉する)の頭文字をとってLEARNですが、この順番通りのステップに沿うことで患者の心理状態を掴みながら治療を促すことができる私のお気に入りの手法を勉強しました。

今日もみんなで楽しくわいわいしながら勉強でき、素敵な時間を過ごせたことに感謝してます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です